今回は旬な話題に触れようと思います。
フジフイルムの新機種X100Vの広告動画が公開後に炎上して数時間で削除された件です。
新機種を使用して街中で通行人の目の前にカメラを差し出して写しまくるカメラマン鈴木達朗氏。
ここで、この動画を見ていただけると様子がわかります。
https://www.youtube.com/watch?v=N5nZf7kPgFI
鈴木達朗氏の作品は、ご本人のTwiiterが判りやすいと思います。
https://twitter.com/tatsuo2006
男子便所の中で鏡越しに小便をする男性(陰部の一部まで写っている)など、一般的には眉をしかめられる画像の数々。
動画の撮影手法について
フジフイルムが宣伝に起用しながら、炎上するやすぐに削除をして簡単な謝罪のみ
といった状況で、物議をかもしています。
スナップ写真の在り方、撮り方、肖像権の考え方も考えなければいけませんし、
企業が広告起用した場合の責任や対応も問われていると思います。
まず、鈴木達朗氏の撮り方ですが
私は、アウトだと思っています。なぜなら、彼がファインダーに収めている通行人の方々が明らかに嫌がっているから。
明らかにその人を撮っているわけで、許可もなにもなく強引に撮っています。
人が嫌がることをしている時点で、私としては無しなんじゃない?って思います。
こんなトラブルが生まれる撮り方、できませんよ。
モラルの問題かな。
写真って、成果物で判断されるんです。過程ではなくて。
でもね、芸術であってもなんでも人の犠牲の上に成り立っているのは、私はイヤかな。
「そんな甘いことを言っていたら、温い写真しか撮れないよ!」
と、言われるかもしれませんけど、私の中の常識ではマネができません。
次に、フジフイルムの姿勢ですね。
広告動画は、きちんとした社内プロセスを経て承認され公開に至ったはずです。
企業の驕りだったのか?
削除して簡単な謝罪文を載せれば許される問題なのか?
写真業界にフジフイルムが貢献してきたことは誰もが知るところ。
そのフジフイルムが、やってしまった過ち。これは、業界に与える影響が大きい気がします。
一般の方が、写真家に向ける視線を厳しくするものではないでしょうか?
大きな問題があると思います。
この件については、多くの写真家が様々な意見を述べています。
皆さん、自分の立場もあって同じ様な意見にはなりませんが、フジフイルムの責任は重いといった方向は間違いなく、鈴木達朗氏の撮り方や作品については様々。
知人の間では、「私はそうしないけど……」といったことを書いている方もちらほら。
スナップ写真は、
被写体に気づかれることなく、負の感情を抱かせずに、格好良い姿を一瞬で収めることこそが、良しとされるものだと思います。
鈴木達朗氏が動画をTwitterにアップした際に(既に削除されている)、ファンなのか?見た方が、ここまでやって良いんだ。勇気をもらった的なコメントを書いていたのを見てゾっとしました。
この撮り方を見て、良いとする感覚を持つ方がいるなんて!
他人に迷惑をかけない。
人の嫌がることをしない。
当たり前のことです。客観的に自分の撮影スタイルを見たいものですね。
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